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名言ななめ斬り! 第74回 小泉今日子の名言「女はやはり笑顔です。」-アイドル時代から冷静だった“慧眼の人”

マイナビニュース / 2024年4月16日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

時代を代表するアイドルには、“努力秘話”がつきものです。たとえば、松田聖子はミスセブンティーンコンテストの九州地区大会で優勝し、全国大会への切符を手にしますが、お父さんが厳格で、芸能界なんてとんでもないの一点張り。聖子の声に可能性を感じたCBSソニーのプロデューサーが説得に説得を重ねて、ようやく親御さんのOKをもらったとか、中森明菜は歌手志望だったお母さんの夢を引き受け、「スター誕生!」(日本テレビ系)に出場しますが、予選会(テレビに出る前のオーディション)に4回落ち、本選3回目に史上最高得点で合格しています。それだけ落ちるとイヤになりそうなものですが、お母さんのために受け続けるしかなかったそう。
○重い話がウェットにならない、小泉今日子の冷静な清涼感

それなのに、小泉今日子には「何が何でも歌手になってやる」みたいな話がないのです。もちろんやる気があるから合格するような甘い世界ではないと思いますが、その謎が『黄色いマンション 黒い猫』(スイッチパブリッシング)を読んで解けた気がしたのでした。中学時代にお父さんの事業が傾いて一家離散した小泉さんは、中学生なりに家族の役に立ちたいと考え、けれど中学生ゆえにできることが限られており、中学生を働かせてくれるのは新聞配達かアイドルくらいしかなかったと言うのです。女優の書いた本は「私って非凡でしょ、すごいでしょ」という自意識強めのものが多いものですが、小泉さんの場合、やや重めの話なのに、筆致は全くウェットではなく、からりと渇いて冷静なのが印象的でした。上質な麻のシーツに身を預けたときの、あのシャリっとした清涼感に似ていると言えば伝わるでしょうか。

そして、どうやら小泉さんと言う人は、本当に冷静らしいのです。小泉さんが50歳を迎えるにあたり、『GLOW』(宝島社)で50歳を経験した先輩に話を聞く対談企画が始まります。『小泉放談』(宝島社文庫)はそれをまとめた一冊なのですが、メンバーがすごい。YOUを皮切りに、上野千鶴子、小池百合子都知事、 美輪明宏、 樹木希林、渡辺えり、芳村真理といった大御所から、共演者である片桐はいり、熊谷まみ、浅田美代子、高橋恵子、伊藤蘭、小泉さんが大好きな漫画家、槇村さとるやいくえみ綾、元マガジンハウス編集長・淀川美代子など錚々たる顔ぶれです。

ジャンルやライフスタイルは違えど、誰もが言うことは同じ。「ゴール(死)が見えてきたからこそ、もっと果敢に積極的に」。流れには乗れ、飛び込めと言っているのが印象的でした。
○アイドル時代から本人と仕事の話ができる珍しい存在だった

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