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水原一平容疑者はなぜ、大谷翔平の金で1000枚もの野球カードを買っていたのか? 今や投機目的で中国人も参入と噂のアメリカの野球カード事情。1枚7億円で落札された超レアカードも〈画像あり〉

集英社オンライン / 2024年4月15日 17時0分

ドジャース・大谷翔平の元通訳・水原一平容疑者が4月11日、米連邦検察当局に訴追された。賭博や不正送金について衝撃的な事実が次々と明らかになる中、新たにわかったのは水原容疑者が大谷の口座を使い、約5000万円分の野球カードを購入していたこと。はたしてこれは投機目的だったのか?

1000枚の中には大谷翔平のサインカードも

米連邦検察当局は4月11日、ドジャース・大谷翔平の元通訳・水原一平容疑者を銀行詐欺容疑で訴追した。37ページにわたる訴状では、1万9000回にわたる賭博と不正送金の回数や金額、さらに胴元との生々しいやり取りなど、衝撃的な事実が次々と明らかになった。

その中では「イッペイ・ミズハラは、ショウヘイ・オオタニの口座を使い、1000枚の野球カードを購入した」という新たな事実も明らかになった。



金額にして約5000万円分という、この1000枚の野球カードは、今年の1月から3月までに水原が「ジェイ・ミン」の名でオークションサイトにて購入したもの。

ドジャースのクラブハウスに郵送させていたというカードには、ヤンキースのレジェンドであるヨギ・ベラや、メジャー屈指の強打者ホアン・ソトら名選手のレアカードに加え、自身のパートナーであった大谷翔平のサインカードも含まれていたという。

それらのベースボールカードは袋から出され、アタッシュケースに入れて自家用車にて保存されていたという。

水原容疑者がなぜ、ベースボールカードを大量に購入したのかは明らかになっていないが、米国ではここ数年、ベースボールカードが高額で取引されているため、米連邦検察当局は「転売目的の購入だった」とみているようだ。

MLB好事家で野球カードコレクターの勅使川原克典氏が解説する。

「確かにここ数年、ベースボールカードの相場はバブルと呼ばれるほど上がっていますし、投資の目的で購入する人たちも増えています。特にコロナ禍のあたりからは、中国人投資家も多く参入してきているという噂ですし、アメリカの物価高も重なって、高いモノではカード1枚で数千万円、億に達することもあります」

レアカードに約7億円の値がついた理由

アメリカにおけるベースボールカードの歴史は古く、1860年頃から始まったと言われている。当初はタバコやお菓子のおまけとして広まり、のちにフーセンガムの会社である「Topps」が台頭し、現在はMLBと独占契約を交わしている。

ベースボールカードにはサイン入り、シリアルナンバー付、ユニフォームやバットの切れ端入りなどがあり、主にeBayなどのオークションサイトで取り引きが行われている。

「特に選手の野球人生で1度しかない、『ルーキーカード』に最も高値が付く傾向があります。カードの希少度や新人選手への期待度が高ければ元値も高くなりますが、その後の活躍に応じて価格も変わります。

最近でいえば、2年連続でMLBの有望新人ランキング1位に選ばれたレイズの有望株、ワンダー・フランコのルーキーカードに、2000万円以上の値がつきましたが、昨年、未成年淫行事件を起こしてしまったので、大きく値崩れしてしまいました」

 

ある意味では、株のような側面もある野球カード。ルーキーカードの高値でいえば、大谷翔平で2000万円以上、現役の最高額ではマイク・トラウトのカードが約4億円で取引されているという。ちなみに史上最高値をつけたベースボールカードは、パイレーツなどで遊撃手として活躍し、米国野球殿堂入りしたホーナス・ワグナーの野球カードで、2021年に約7億3000万円で落札されている。

これは非喫煙者のワグナーが、自身のカードをタバコの拡販に使われることを拒否したため、市場に出まわる数が極めて少なくなったことから値が上がったといわれている。

このように、カードの値段は希少性によって大きく変わってくるのだが、はたして水原容疑者も野球カードで大儲けを狙ったのだろうか。

水原容疑者はベースボールカードのコレクターだったのか

前出の勅使川原氏は、「水原容疑者は純粋にベースボールカードのコレクターだったのではないか」と推測する。

「いくら高騰しているとはいえ、ベースボールカードの転売はそこまで利益率のいい投資ではありません。実はカード転売ならサッカーやバスケのカードのほうが割がいいし、また、彼がやっていたスポーツベッティングに比べたら、儲け目当でやるには手間がかかりすぎる。

価値のあるカードは買うときだって高いですし、かといって、転売して大儲けするほど価値が上がることもない。それでも大きな利益を狙うとすれば、新人で値が安いうちに青田買いしておいて、彼らがスーパースターになるのを待つぐらいしか方法はありませんが、これも、時間がかかって決して効率がいいとは思えません」

さらに勅使河原氏が続ける。

「彼が買っていたカードにヨギ・ベラが入っていたと報道されていましたが、そこから考えるとただの転売目的とは思えず、彼の趣味がかなり入っているんじゃないかという感じがしました。

いずれにせよ、今、ベースボールカードマニアたちの間では『一体、イッペイがどんなカードを買っていたのか?』にかなりの注目が集まっています。これから調査が進み、謎が解き明かされていくかもしれませんが、個人的に一度、カードについて話をしてみたいですね」

ちなみにエンゼルス時代、水原容疑者自身もベースボールカードになったことがあるという。このカード、思わぬ「お宝」になったりするかもしれない。


取材・文/集英社オンラインニュース班

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