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“フリマアプリ全盛”でもしぶとく生き残るハードオフ。“メルカリにはない強み”が背景に

日刊SPA! / 2024年4月18日 8時53分

 ソフトメディアの販売額は横ばいが続いています。2023年6月-2024年2月はわずか1.0%の増加にすぎません。

 好調なのがアパレルで、2023年5月期は2割増。2023年6月-2024年2月も14.6%増加しています。貴金属・時計・ブランドバッグ、家電も1割増となりました。これ以外に絶好調なのがトレーディングカードやプラモデルなどのホビー。2022年5月期の販売額は前期の1.6倍、2023年5月期が1.4倍、そして。2023年6月-2024年2月はおよそ1.2倍のペースで増加しています。ホビーの売上高は、3年ほどで全体の1割から2割を占めるまでに成長しました。

 ブックオフは立ち読みOK、大量仕入れ・大量販売で、古本店の常識を覆しました。新古書店という新たなビジネスモデルを確立して業界トップに躍り出ます。巨大化した今もブックオフの市場に対する柔軟性は健在。出店形態も大きく変わりました。

 新規出店したブックオフは、どれも本やソフトの他にホビーやトレカ、アニメグッズ、スマートフォンなどが陳列されています。かつてショッピングモールに小型の古本店を出店していましたが、現在は「あそビバ」という新業態を開発。トレカやフィギュア、アニメグッズなどの専門店に切り替えました。

 ブックオフは古本店という殻を完全に破ったのです。

◆セカンドストリート買収という先見の明

 ゲオホールディングスも、今や主力は中古ゲームではありません。2023年4-12月の中古ゲームの売上高は、前年同期間比4.3%増の249億円でした。一方、衣料・服飾雑貨は同29.6%増の644億円となっています。

 ゲオは2010年にセカンドストリートをTOBで子会社化しました。中古ゲームやレンタルの市況が伸び悩みを予想しており、総合リサイクルショップに活路を見出したのです。その戦略が奏功しました。買収には35億円を投じましたが、会社の成長を担う事業に育っていることを考えれば安い買い物でしょう。

◆旧来型の中小店は生き残れないかもしれない

 書店の減少が深刻化しています。東京商工リサーチは10年間で書店の運営会社が764社倒産したとの調査を発表しています。

 書籍のデジタル化が進行し、インターネット通販で購入する消費者が増えていることが背景にあります。中小の古本店も市場縮小の影響を大いに受けるでしょう。中古のゲームやCD、DVDも斜陽化しました。旧型のビジネスモデルをとる中古ショップの大量倒産が視野に入ります。

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