「WR-V」対「ヤリスクロス」最新&売れ筋SUV比較 手頃なサイズ感と価格が魅力の2台にある違い
東洋経済オンライン / 2024年3月21日 12時30分
加えて、一部改良を受けたヤリスクロスの最新モデルでは、前述のとおり、衝突被害を軽減するプリクラッシュセーフティの検出対象範囲を拡大。また、「発進遅れ告知機能(TMN)」も追加している。交差点などで信号が赤から青に変わったときなどに、先行車が発進したことに気づかなかった場合に、ブザーやメーターのマルチインフォメーションディスプレイで知らせる機能だ。
さらにハイブリッド車には、「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」も標準装備されている。これは、運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、危険に近づきすぎないよう運転操作をサポートするシステムだ。歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないようにステアリングやブレーキ操作をサポートするほか、先行車や隣接車の割り込みを検出したとき、ドライバーのアクセルオフに応じて、車間距離が近づきすぎないように緩やかに減速するなどの機能を持つ。
ヤリスクロスのハイブリッド車では、ほかにもXを除くグレードに、トヨタ チームメイト「アドバンスト パーク」という機能もオプション設定している。これは、駐車時に役立つアシスト機能のひとつ。スイッチを押すだけで、車両がステアリングやアクセル、ブレーキの操作をアシストし、ほぼ自動で駐車スペースへ入る機能だ。とくに、せまいスペースや並列駐車などが苦手なドライバーにはありがたい。こうした機能はWR-Vにはないため、より先進性が高く、利便性に富む点でも、ヤリスクロスに軍配が上がる。
ちなみに、WR-Vの安全運転支援システムでは、独自の「ホンダセンシング」を全車に標準装備する。車両や人、自転車との衝突回避を支援する「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」や、不注意による急発進を防止し注意喚起する「誤発進抑制機能」、不注意による急な後退を防止し注意喚起する「後方誤発進抑制機能」などを搭載。壁など障害物の見落としに起因する衝突回避や被害軽減を支援する「近距離衝突軽減ブレーキ」も装備する。また、ブレーキとアクセルペダルの踏み間違いによる急加速を抑制する「急アクセル抑制機能」も採用。より最新のモデルだけに、例えば、同じホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」よりも機能自体は充実している。
車格や外観などの比較
WR-Vの魅力としては、コンパクトSUVクラスとしては、かなりボリューム感あふれるボディが挙げられるだろう。もちろん、デザイン的な好みはわかれるだろうが、大型のフロントグリルや厚みあるボディは、ひとクラス上の車格を思わせる。最近人気のアウトドア・レジャーにもマッチするワイルドなスタイルを好むユーザー向きだ。一方のヤリスクロスも、SUVらしい精悍なフェイスデザインなどを持つが、どちらかといえば都会的なテイスト。街中にマッチするスタイリッシュさが好みのユーザーに最適だといえるだろう。
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