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アメリカの話し方教室では「あいづち」を重視する 現地の学生が通うスクールの授業内容とは?

東洋経済オンライン / 2024年4月10日 18時0分

同調あいづちは、相手は自分と考えや感情が一緒なんだと思うため、誠実性があれば関係性は強固なものになりますが、もしあなたが実際に思っておらず、調子を合わせているだけだと誤解やトラブルが生じやすいので注意しましょう。

いずれにしても、結果的には相手の感情や考えを共有したことをあいづちで示すことになります。通常、人は自分の感情や考えを表に出す場合は用心しています。聞き手にどう思われるかわからないからです。

しかし、聞き手が共感・同調を示せば、相手の警戒心は解けて、気持ちを解放し始めます。

そのことは話し手にとっては心地よい場合が多いのです。自分の感情や考えを共有できる人がいることは嬉しいのですね。

ですから、より一層、話に熱がこもるようになります。恍惚の状態とも言えます。その結果、話しきったときにはやりきったという充実感を覚えます。「あなたに話をしてよかった」と思うのです。

結局、多くはコミュニケーションを取るのは自分が幸福感を得るためなのです。話をするのは聞き手に共感・同調してほしいからです。ですから共感・同調あいづちを打つことができれば、話し手からは好感を持たれるようになります。

ただし、同調については過度にアピールしてしまうと、相手に「あ、自分に好かれるために無理して合わせようとしているな」と見透かされてしまう可能性があるので、過度な同調で媚びているように感じさせてしまわないように注意が必要です。

たとえば、「私は『グリーンブック』という映画が好きなんです」と言ったときに、相手が「はいはい、私もその映画は大好きです!」と答えたら、感性が合うと思い話を続けたくなるでしょう。そして「白人の主人公が黒人ピアニストに心を開いていくストーリーがいいですよね」と言うと「そうそう! ストーリーが良すぎ!」と答えてくれたので、共感されていると思い嬉しくなり、さらに「あと、白人の主人公が黒人ピアニストに心を開いていく様子を演じた俳優の演技力にも感動したんだよね」と言うと「わかるわかる! 超演技派だと思ったー!」と続きました。

そろそろ違和感を覚え始めますよね。これは話を盛り上げようと無理な同調をしてしまった例です。この後何を話しても「さすが! 私もそう思った!」「その通り! 名作ですよね!」など同調され続けると、不審に思ったりがっかりしたりしてしまうかもしれません。

「まさに!」「確かに!」「本当に!」「その通り!」「さすが!」など「同調あいづち」+「強調あいづち」になると話し手は自信を高め気持ちよくなることもあるので好かれるあいづちの一つではありますが、こちらも本心ではなく調子を合わせているだけであればリスクが大きいので気をつけましょう。

共存意識、共感スキル、共聴スキル

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