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アメリカの話し方教室では「あいづち」を重視する 現地の学生が通うスクールの授業内容とは?

東洋経済オンライン / 2024年4月10日 18時0分

共感あいづちはマインドを汲み取る意欲が大切なので、多様性を受け入れる気持ちで使うようにしましょう。そのためには共存意識と共感スキル、共聴スキルを身に付ける必要があります。

共存意識とは、自分と相手の関係を尊重してお互いに調和して生きようとする意識です。多様な価値観を受け入れて対立や紛争を避けようとするスキルです。共感スキルとは、相手の感情や考えに寄り添い理解しようとするスキルです。信頼関係の構築に役立ちます。

そして共聴スキルとは、相手の話も一生懸命に聞くので自分の話も聞いてくださいね、という積極的傾聴のスキルです。共感あいづちは真剣に相手の意見や考え、感情に寄り添いながら話を聞くことで相手に安心感を与え、コミュニケーションの質を高めるために重要な役割を果たします。

③「要約あいづち」のパターン

「要約あいづち」とは、相手の話を要約して返すことで、相手の話の要点を理解したことを示すあいづちです。「つまり〇〇ということですね?」とか「すなわち〇〇という理解で正しいですか?」などとあいづちを打ちます。

反復あいづちにも似ていますが、相手の話を単純に反復するのではなく、自分なりの解釈をしてみせるところがより高度になります。たとえば「今度どんな本を出版するんですか?」という質問に、「最近グローバル化が進んでコミュニケーションスキルが注目されて、リスペクトトレーニングやスピーチ・プレゼンテーションを含めた話し方の技術を習いたい人が増えたので、あっ私、コミュニケーションコーチとして教えてるんですけど、生徒さんに『人に好かれたいんですがどうすればいいんですか?』とよく聞かれるんですね。

なのでそのテーマについて今まで15年以上教えているレッスンで培ったノウハウや自分が作ったメソッドでみんなに役立つことを書きました」と丁寧に伝えたとしましょう。

そのとき、相手が「つまり、人に好かれる話し方の本なんですね」とまとめてこたえるのが要約あいづちです。また、相手がうまく言語化できていなかったニュアンスをキーワードとして示すことができると、より一層、相手はあなたを信頼してくれます。

たとえば、相手が、「僕はめったに旅行をしないんですよ。趣味が合うというか動機が似ているというか、そんな人から誘われれば行くかもしれませんが」と語ったのを受けて、「なるほど、つまり“気の合う人”がいれば旅行をするかもしれないということですか?」と新たなキーワードを提供することで、「ああ、そうそう、“気の合う人”がいれば行くんですよ。そういうことです」と相手は自分のことを理解された上に自分の曖昧だった気持ちをズバリ言語化してくれたことに対して「この人は私の気持ちがわかっているな」と信頼感を持ってくれます。

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