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「俺、やることあるからよろしく」妻あぜん…結婚後に判明した夫の「ありえない態度」と「金銭感覚」

Finasee / 2024年5月9日 11時0分

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Finasee(フィナシー)

苦学生だった夫

中国地方在住の鳥羽公恵さん(仮名・30代)は、大学2年の頃に交際が始まった同級生と、社会に出て3年後に結婚した。

夫は1年浪人していたため鳥羽さんより1歳年上。奨学金とアルバイトで学費を賄う苦学生だった夫を、比較的裕福な家庭で育った鳥羽さんは尊敬していた。

結婚してからも共働きだった鳥羽さん夫婦は、お互い不規則な仕事なので、時間があるほうが家事をやるということにし、特に分担しなくてもうまくいっていた。お金に関しても、自分で稼いだお金は自分で使い、貯金も各自で自由にしていた。ただ、家のお金として、「お互いに10万円ずつ、夫が管理する口座に入れる」というルールだけ決めていた。

妊娠発覚後の暗雲

やがて結婚から約1年後、鳥羽さんが妊娠。夫は喜んだ。

ところが鳥羽さんが産休に入る前のこと。医療系の仕事をしていた鳥羽さんは、非正規雇用であるため、産休・育休時に手当はない。そのため、「産休に入ったら、家にお金は入れなくていい?」と鳥羽さんが尋ねると、「貯金から出せばいいじゃん」と平然と答える夫。驚いた鳥羽さんが食い下がる。

「いつまでそうなるの? 私、車の維持費なんかも自分で払ってるんだよ?」

鳥羽さん夫婦が暮らす地域は車がないと不便なため、各自1台ずつ所有していた。

夫は少し考えたあと言った。

「俺の貯金がお前を上回るまで」

鳥羽さんは絶句したあと、泣き出してしまう。

「まるで『俺が優位に立つためにお前の貯金を減らす』って言われているようで、思いやりがなさすぎて悲しくなりました……」

その後、鳥羽さんは何とか交渉し、産休・育休の間、家に入れるお金は夫は15万円、鳥羽さんは5万円にしてもらうことができた。だが、収入がない期間中も、自分が使う車の維持費や保険料、税金などは自分の貯金から払っていたため、収支はマイナス。

「夫の収入はその当時、額面で1000万以上ありましたが、夫は学生時代まで我慢してた分、自分はお金遣いが荒くて……。出産準備はほとんど私のポケットマネーでした……」

出産後の不協和音

産休に入ってから鳥羽さんは、かねてから関心のあった投資の勉強を始めた。株や投資信託などから徐々にスタートすると、産休に入って5〜6カ月後には軌道に乗り始め、収入がない期間に減った貯金を補うくらい稼げるようになっていた。

やがて鳥羽さんは女の子を出産。夫は出産に立ち会った。

ところが鳥羽さんが産院を退院して自宅に帰ってくると、夫が育児に協力的ではないことが判明。数分は遊んでくれるが、すぐに「俺、やることあるからよろしく」と言って自室に去っていく。

鳥羽さんが産休・育休中でも、夫は生活費を15万円しか入れてくれず、そのうち10万円は夫が自分で入り、受取人を自分の両親にしている生命保険と医療保険に消える。そんな生活に危機感を持った鳥羽さんは、産後半年で職場に復帰。

しかし、共働きだった頃にやれるほうがやるルールでうまくいっていた家事はもう、暗黙のうちに鳥羽さんだけがやることになってしまっていた。

ある晩のこと。娘の夜泣きが始まったため、マンション住まいの鳥羽さんは近隣に迷惑をかけまいと思い、抱っこして散歩に出ることに。

マンションを出ると、なんとまだ帰宅していないはずの夫の車が駐車場にとまっている。仕事帰りに飲みに行くため、車だけ置きに来ていたのだ。

「『今日は夕飯食べる?』とメールしても無視されて、『夕飯いる・いらない』の連絡もなく、『仕事が忙しいんだろう』と思っていたのに、飲みに行っていたということを知ってショックでした。夫の中の私たちの存在が軽すぎて、悲しくてむなしくて泣きました……」

夜勤のある夫は、いつ夜勤があるかのスケジュールを教えてくれないばかりか、飲み会に行く日も連絡さえしてくれない。そのため鳥羽さんは、目を離せない娘の世話をしながら、夫のために夕飯を作り、結局帰ってこないと翌日自分で食べるしかなかった。

不倫疑惑

潔癖症の夫は、夜入浴して寝ても、朝起きるとパジャマから下着まで全部着替える。結婚から3年たった頃、そんな夫の洗濯物が減ったため、鳥羽さんは「どこかで洗濯してるな」と思った。

嫌な予感がした鳥羽さんは、夫婦共用パソコンの夫のメールサーバーにログインしてみる。

すると、鳥羽さんが知らないうちに単身用マンションを1室借りていること。そして「イニシャルN」の3万円くらいのネックレスを購入し、職場に届くようにしていたこと。さらに、米や肉などのふるさと納税を、単身用マンションでも職場でも夫婦の実家でもない、「イニシャルN」名義の住所に送っていたことが判明。

数カ月前の夫の誕生日、夫は休日出勤だった。珍しく「仕事が終わらないから帰れない」と連絡があったので、鳥羽さんは娘を抱っこして職場に弁当と差し入れを持って行き、職場の近くでLINEをした。すると、「忙しいから弁当いらない、取りにも行けない」と返信があり、仕方なく帰宅していたが、なんと、単身用マンションを借りたのは夫の誕生日。鍋やワイングラス2客、食器セットなどをAmazonから注文し、その日に届くように設定していた。

「夫は料理しない人なので、不倫相手に祝ってもらうためでしょうね……」

鳥羽さんは大きなショックを受けた。

●この不倫疑惑をきっかけに、鳥羽さんは夫に別宅の存在やイニシャル「N」の人物について尋ねることにします。そのとき、夫からはまさかの反応が……。2人は関係を再構築できたのでしょうか。後編【「私の好きだった人はもういない」30代女性が“自己中すぎる夫”と別れを決意した「決定的な瞬間」】で詳説します。

旦木 瑞穂/ジャーナリスト・グラフィックデザイナー

愛知県出身。アートディレクターなどを経て2015年に独立。グラフィックデザイン、イラスト制作のほか、終活・介護など、家庭問題に関する記事執筆を行う。主な執筆媒体は、プレジデントオンライン『誰も知らない、シングル介護・ダブルケアの世界』『家庭のタブー』、現代ビジネスオンライン『子どもは親の所有物じゃない』、東洋経済オンライン『子育てと介護 ダブルケアの現実』、毎日新聞出版『サンデー毎日「完璧な終活」』、日経ARIA「今から始める『親』のこと」など。著書に『毒母は連鎖する〜子どもを「所有物扱い」する母親たち〜』(光文社)がある。

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