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低価格スマホのRAMは4GBと8GBで差があるのか? Redmi 12 5Gを両方買って試した

ASCII.jp / 2024年4月14日 12時0分

 最近の比較的な低価格なスマートフォンでは、RAM(メモリー)の容量が違うモデルを用意している製品がある。シャオミ「Redmi 12 5G」、モトローラ「moto g52j 5G」などで、特にシャオミはメモリー/ストレージでスペック違いのモデルを以前から投入していた。そこで、低価格ながら最新プロセッサ搭載と充実仕様で人気となっているRedmi 12 5Gの4GBモデルと8GBモデルを両方買って比べてみた。

どちらもRedmi 12 5G。メモリーの仕様の違いは外観ではわからない

メモリーが大きいほど動作がスムーズなのはPCと基本同じ

 PCの世界では昔からメモリー容量の違いはユーザーが気にしてきた。特にWindowsが仮想メモリーを使うようになってからは、動作の安定度や速度にも大きな違いが生じている。以前は、Windows PCを買ったら、すぐメモリーを増設することが当たり前な時代もあった。

 スマートフォンでもGUIのOSがあり、いろいろなアプリを入れて使う点ではPCと大きく変わらない。であれば、メモリー容量は大きいほど動作がスムーズになるのは自然なことだ。プロセッサの処理能力とは別のスムーズさが、メモリー容量の違いで得られるのだ。

4GBモデルと8GBモデルを見分けるには、詳細仕様で確認するしかない

 筆者はRedmi 12 5Gの登場時にまず4GBモデルを購入するも、直後に8GBモデルが登場したので少し後悔していた。3月に入ってRedmi 12 5GがAndroid 14にアップデートされたことを知り、8GBモデルがどれだけ違うか買って比べてみようと思ったのだ。

アプリ切り替えなどのタイミングで速度差を感じることはある

 4GBモデルはキャリアと関係がない単体販売で購入したが、8GBモデルはmineoへの加入で安く買えるプログラムを利用した。mineo販売分とはいえ、mineoのマークが本体に刻まれていたり、専用アプリがプリインストールされているわけでもなく、単体販売モデルとの違いは特に無いようだ。

同じカラーを選んだので、見分けるためにケースの色だけ変えた。右が8GBモデル

 そして使い始めてみたのだが、4GBモデルと8GBモデルの違いはすぐには感じられなかった。最近のスマートフォンのアプリはクラウドのデータと連携していることが多く、メモリー容量よりも回線の違いによるデータ伝送のスムーズさの方が動作に大きな影響を与えている。

 ところが、何日も使い込んでくると差が出てきた。たとえば筆者は利用環境を統一するためホームアプリに「Microsoft Launcher」を使っているが、4GBモデルにインストールしてしばらく使っていると、アプリの切り替え時に数秒ほど固まったようになることが増えた。そこで、Microsoft Launcherの利用を中止したこともあった。

 その点、8GBモデルではMicrosoft Launcherを入れてもそのようなことは起きなかった。その違いの原因を正確に把握したわけではないが、複数アプリを動かしている場合、4GBモデルでは物理的なメモリーを使い切ってストレージエリアの一部を使う「メモリ拡張」の領域に入ってしまい、動作が遅くなっている可能性は高い。

 HDDと違って高速な半導体のストレージではあるが、本物のメモリーとはアクセス速度が大幅に違うからだ。8GBモデルならメモリーに余裕があるため、速度低下がないと考えると辻褄が合う。

 なお、4GBモデルもAndroid 14に更新してからはMicrosoft Launcherを使っても動作が安定し、以前よりはスムーズに動作はするようになっている。それでも、8GBモデルのようなスムーズさはない。

 それ以外では、アプリの起動やウェブブラウザを使って複雑なレイアウトのページを表示などを試してみたが、4GBモデルと8GBモデルの違いはほとんど感じられなかった。つまり「Microsoft Launcher」のような重いアプリを同時に使わなければ、あまり問題ないという結論になった。

「セカンド・スペース」と「デュアルアプリ」という便利機能は 4GBモデルでは使えず、8GBモデルでは使える

 動作の快適さ以外に4GBモデルと8GBモデルの違いはある。今回試したRedmi 12 5Gの場合、メモリー容量の違いにより、動く機能と動かない機能がある。

 シャオミ機の機能として、1台で複数アカウントを切り替えて使える「セカンド・スペース」、アプリを別設定で使える「デュアルアプリ」の機能がある。しかし、Redmi 12 5Gの4GBモデルではメニューに出てこないため使えない。

 セカンド・スペースは別環境に素早く切り替えられるので、一時的に知人にスマートフォンを貸す場合にはとても便利だ。ロック解除パターンによって動作を分けるといったこともできる。

「設定」の「追加設定」に「セカンド・スペース」がある
セカンド・スペースは別データで動作する

 一方のデュアルアプリは1つのアプリを、2つ別の設定で利用できる。

デュアルアプリは「設定」の「アプリ」にある
デュアルアプリの機能を利用するアプリを選択する
アプリ一覧では、デュアルアプリ設定したアプリアイコンは2つになり、片方に印が付く

 LINEなどのSNSアプリで利用されるケースが多いが、そのほかにも「povo2.0」アプリだと、通常は1つしか設定できないが、2回線持っている場合は、このデュアルアプリ機能によって2つの番号を簡単に切り替えできる。

 この両機能は非常に便利なため、使いたいなら8GBモデルを選ぶしかない。そのほか、非常に細かいことだが、フローティングウインドウが4GBモデルでは1つだが、8GBモデルでは2つ出すことができる。

8GBモデルでは画面がフローティングウインドウを2つ並べられる

現時点では4GBモデルで大きな問題はないという印象

 ここまで説明してきたように、基本的には8GBモデルがオススメだが、現時点で大手家電量販店の価格を見ると、4GBモデルが2万9800円、8GBモデルが3万4800円と、5000円の価格差となっている。これをどう見るかはそれぞれだが、もともと低価格機種だけに4GBモデルから8GBモデルにすると、約17%アップと考えると迷ってしまうのも理解できる。

 しかし、現時点では4GBモデルと8GBモデルの明確な差はセカンド・スペースとデュアルアプリの有無くらい。前述のMicrosoft Launcherの件も、ホームアプリを標準以外に切り替えるようなことをしなければ問題ない。

 普段の利用で前述のようにアプリ切替などに少し時間がかかったとしても、8GBモデルはそもそもメモリー分だけしか改善されない。Redmi 12 5Gはあくまでエントリークラスのスマートフォンだからだ。

カメラ性能はコード読み取りに対応できるよう解像度は高いが、色味などの画質は必要最小限という印象。やはりエントリークラスの製品だ

 ただし、今後長期間に渡って使う場合には差が大きくなる可能性もある。OSはすでにAndroid 14になって、バージョンアップで急に重くなるようなことはなくなったが、アプリは違う。日々の機能追加でサイズが大きくなり、メモリー消費量も多くなることが予想される。

 そしてRedmi 12 5Gの場合、8GBモデルはストレージも4GBモデルの倍の256GB。アプリの肥大化はストレージを圧迫するため、この点でも8GBモデルが有利になる。

長く使うなら8GBモデルが推奨 いずれにしても購入の際はスペックをしっかり確認

 迷っていて予算があるなら8GBモデルがオススメなのは当然として、現時点では4GBモデルを選んでも基本的に問題ないと言える。

 また、単体で購入した価格差は5000円で約17%だが、回線加入時に特価になる場合にこれらの数字が変わることもある。セールなどで4GBモデルだけ特価になる可能性もある。それでオトクなら4GBモデルを買っても問題ないだろう。

 このほかにもmoto g52j 5Gは「II」が付くとメモリーが6GBから8GBに増量される。「6GBと8GB」は「4GBと8GB」の差ほど大きくないが、将来的なことを考えて、「II」を選んでおいたほうがいい。moto g52j 5Gは8GBメモリー、256GBストレージで付属品が充実した「SPECIAL」モデルも用意されている。

 Redmi 12 5Gやmono g52j 5Gのようにメモリー容量が複数ある製品を購入する場合、実際のスペックをチェックするのを怠らないようにしたい。特に中古購入の場合は電源を入れて、最初に設定から仕様を確認することはしておきたい。

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