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いざという時に安心!? バイクにも「エアバッグ」があった?

バイクのニュース / 2024年3月27日 10時10分

「エアバッグ」と聞くとクルマに装備されているものと思いがち。しかし、バイクにも搭載されている車両があったり、着用して利用するタイプのエアバッグもあるようです。具体的にはどのようなものなのでしょうか。

■エアバッグはクルマだけの装備じゃない!?

 バイクの致命傷となる事故で多いのが、ガードレールや電柱などの工作物に衝突する単独事故です。次いで多いのが、交差点に進入する際に右折するクルマと衝突する右直事故と呼ばれるパターン。いずれのケースも正面から衝突すると、ライダーは前に投げ出される格好になり、相手のクルマや路面などにぶつかって大けがを負ってしまいます。

 こうした事故が起きたときにあると助かるのが、「エアバッグ」。クルマでは当たり前の装備となっていますが、バイクのエアバッグというと聞いたことがないかもしれません。しかし、じつは最近ではバイク用のエアバッグも登場して安全性が向上しています。

 バイクとクルマの両方を手掛けるホンダは、1990年から二輪車用エアバッグの研究に取り組んできました。事故の実態分析をもとにテストを繰り返して、世界初となる量産二輪車用エアバッグシステムの開発に成功しています。

 初めてエアバッグシステムが搭載されたのは、大型スポーツツアラーの「ゴールドウイング」の2007年モデル。フロントシート前方のカバー下にエアバッグが格納されていて、フロントフォークに装着されたセンサーが衝撃を感知すると、瞬時にエアバッグが展開される仕組みです。

 展開したエアバッグにより、衝突の勢いで前方に投げ出されようとするライダーを受け止めます。同時にエアバッグの排気孔からガスを排出しながら、ライダーの運動エネルギーを吸収するというのがシステムの一連の動作です。ホンダは、世界初となる量産二輪車用エアバッグシステムの開発に成功している

 現行モデルのゴールドウイングにも、継続してエアバッグシステムが採用されています。しかし、これまでゴールドウイング以外にエアバッグを搭載したモデルは販売されていません。ホンダは、一般向けの小排気量モデルへの装備を目指し、二輪車用エアバッグシステムの開発を続けていく模様です。

■ライダー自身に着けるエアバックとは!

 ところで、バイク事故の致命傷部位は、頭部と胸腹部で全体の約80%を占めています。つまり、ライダーの身を守るには、上半身のガードが重要になってくるわけです。上半身の保護といえば、これまでプロテクターが主なアイテムでした。

ライダーが身に着けるベストタイプや内蔵型ジャケットのバイク用のエアバッグライダーが身に着けるベストタイプや内蔵型ジャケットのバイク用のエアバッグ

 しかし、近年注目されているのが、ライダーが身に着けるベストタイプや内蔵型ジャケットのバイク用のエアバッグです。じつは、白バイ隊員に正式採用されているだけでなく、MotoGPライダーにも採用されており、安全意識の高い一般のライダーにも認知されるようになったことで着用率が上がっています。

 プロテクターを着用していれば、転倒したときに衝撃やケガを軽減できる効果があります。しかし、事故の衝撃で前方に投げ出された場合はガードに限界があり、大きなダメージを負う可能性が高くなります。また、プロテクターを着用すると身体がゴツく見えてしまう問題がありました。そこでおすすめなのがバイク用のエアバッグです。

 バイク用のエアバッグは、一般的なライダー用のジャケットと同じように簡単に着ることができます。事故の衝撃でライダーがバイクから投げ出されて車体から身体が離れると、エアバッグが展開される仕組みになっているようです。

 またプロテクターとの大きな違いは優れたクッション性で、衝撃を緩和する効果が非常に高いので、その安全性が徐々に一般ライダーにも認知されるようになりました。

 なおバイク用のエアバッグには、大きく分けるとジャケット・ベストタイプとハーネスタイプの3種類があります。

ベストタイプは、エアバッグがベストの中に内蔵されているタイプで、ジャケットの中または上どちらでも着用できるベストタイプは、エアバッグがベストの中に内蔵されているタイプで、ジャケットの中または上どちらでも着用できる

 ジャケットタイプは、プロテクターの入ったジャケットにエアバッグが内蔵されているタイプ。メッシュ生地やオールシーズン向けの生地など、季節に応じて選ぶことができ、通常のジャケットと同様に、着るだけで装着できる手軽さがポイントです。

 またベストタイプは、エアバッグがベストの中に内蔵されているタイプで、ジャケットの中または上どちらでも着用できます。

 そしてハーネスタイプは、白バイ隊員にも採用されているタイプで、エアバッグがハーネスに組み込まれていて、基本的にはジャケットの上から着用します。薄手のジャケットから厚手の防寒ジャケットまで、シーズン問わず手軽に着用できるのがメリットです。

 なお、実際のバイク用エアバッグの効果について鈴鹿サーキットでおこなわれた調査によると、バイクでの転倒でもっとも致命傷につながる頭部の負傷率が、エアバッグを装着し作動した時に半減以下の約7%下がる結果が出たようです。

 つまりバイク用エアバッグは、ライダーの命を守る効果が十分期待できるアイテムと言えそうです。

※ ※ ※

 バイクの楽しさの一つに、風を感じながら走る爽快感があります。しかし、身体がボディにガードされていないバイクは、事故が起きたときに大きなダメージを負う確率が高い乗り物です。

 致命傷となる部位の多くは頭部と胸腹部であるため、安全性の高いヘルメットに加え、「バイク用エアバッグ」を装着して自分の身を守るとよいかもしれません。

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