東京15区補選“大惨敗”でハッキリ…「小池都知事」「日本維新の会」両ブランド凋落と限界
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月30日 14時3分
組織がついていながら唖然の結果…(小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ
野党第1党の立憲民主党が全勝した週末の衆院3補選で自民党の尻に火が付き、岸田首相の退陣カウントダウンが始まった。下馬評通りだが、予想外の退潮を印象付けたのが学歴詐称問題が再燃中の東京都の小池知事だ。東京15区に擁立し、全力支援した作家の乙武洋匡氏が大惨敗。集票力の低下はゴマカしようがなく、国政復帰どころか、知事3選も危うくなってきた。
2人続けて逮捕者を出した自民が不戦敗した東京15区には、9人が立候補。立憲が公認した前江東区議の酒井菜摘氏が大混戦を制して初当選した。知名度を誇る乙武氏は「裏金問題に非常に強く憤りを感じている」と正論をブッて自民の推薦を蹴っ飛ばした末、次点にも絡めずに5位。小池知事と関係良好な公明党が終盤に腰を上げたものの、トップからダブルスコア以上も離され、箸にも棒にもかからなかった。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「乙武氏は無所属で立候補し、小池氏が特別顧問に就く(地域政党)都民ファーストの会と国民民主党の推薦を受けましたが、都ファが母体の『ファーストの会』の副代表。組織がついていながらア然の結果です。乙武氏の得票は、小池氏や都ファ都議が江東区で得た票をはるかに下回る。4年前の都知事選、3年前の都議選と比べると惨憺たるもの。先日の目黒区長選でも小池氏が推した候補は敗北した。神通力は今は昔ですよ」
都ファは「選挙妨害」条例制定で焼け太り
9日間も応援に入った小池知事は落胆が隠せず、乙武陣営は「選挙妨害のせいだ」と息巻いている。嫌がらせをした政治団体「つばさの党」の候補者や代表らに対し、警視庁は公選法に抵触する可能性があるとして警告を発出。渡りに船とばかりに都ファは早速、対策を練っているという。
「都ファは悪質な選挙妨害を許さない条例案の議会提出を検討していて、自民党にも賛成するよう呼び掛けるようです」(都議会関係者)
敗因の論点ズラシで言論統制じゃ焼け太り。注視する必要がある。
一方、野党第1党を狙う日本維新の会は地域政党の本領発揮。2021年衆院選に続いて再挑戦した金沢結衣氏はまたも3位どまり。この間、支持を広げられずに得票を4割近くも減らし、完全無所属で出馬した須藤元気前参院議員にも敗れた。
「維新の党勢拡大には限界があることがハッキリした。馬場代表は〈立憲を叩き潰す〉〈立憲に投票しないで〉とか言ってましたが、ああいうのは東京ではウケない。全く響かない。大阪・関西万博をめぐるデタラメがダメ押しになっている」(角谷浩一氏)
この際、自民も補完勢力も全滅一択だ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【井上咲楽の本音】ひどかった選挙妨害…一刻も早く規制強化を
スポーツ報知 / 2024年5月19日 12時0分
-
小池氏が担いだ乙武氏惨敗で都知事選に「暗雲」 学歴詐称疑惑再燃、「思わぬ苦戦」の可能性も
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 9時0分
-
なぜ自民も、維新も、小池氏も勝てなかったのか…衆院3補選が示す「自民にすり寄る野党勢力」の終わり
プレジデントオンライン / 2024年5月2日 17時45分
-
衆院補選で示された「政治への怒りと諦め」…与野党ともに求められる変革 豊田真由子が読み解く衆院補選結果
まいどなニュース / 2024年5月1日 20時32分
-
3補選、立民全勝・自民全敗 誰に国を任せればいいのか
Japan In-depth / 2024年4月30日 12時19分
ランキング
-
1「Windowsがロックされました」ウイルス感染装う詐欺 広告押すとマウス操作不能に
J-CASTニュース / 2024年5月20日 12時0分
-
2歌舞伎町「トー横」で一斉補導を取材中の女性記者に因縁か、暴力団組員を現行犯逮捕
読売新聞 / 2024年5月20日 11時23分
-
3寅子の言い方が「法律は…」から「法は…」に変わる深い意味 現役弁護士が感動した、寅子の視点が変わる瞬間
文春オンライン / 2024年5月20日 6時0分
-
4【速報】覆面パトカーと衝突 バイクの男性が意識不明で搬送「警察官が声をかけ、その後心臓マッサージ」大阪府警本部近くで
MBSニュース / 2024年5月20日 13時0分
-
5熊本市のアパートで銃声か 住人の男性逮捕 公務執行妨害容疑
毎日新聞 / 2024年5月20日 18時11分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください