1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

プロセスノードに加えて新技術も売り込む! Intelが半導体の「受託生産」で使う“武器”【後編】

ITmedia PC USER / 2024年4月26日 17時5分

 最先端プロセッサの脇を固めるような高速な各種入出力系の他、先端インタフェース制御系をつかさどる周辺ダイなどを製造するのに適したノードだという。

 Intel 16とIntel 16-Eは、文字通り16nm相当のプロセスノードだ。Wi-Fi(無線LAN)/Bluetoothモジュールや5G通信モジュールを始めとする無線デバイス系の周辺ダイといった普及デバイス製造に適している。

 Intel 16-Eの「E」は、ロードマップにも注釈があるように「機能拡張(Feature Extension)のあるIntel 16プロセス」となる。機能拡張が一体何を指すのかは、現時点では具体的に説明されていないが、「特定顧客向けのカスタム製法」「プロセッサ内部に搭載するトランジスタや配線などの材質/種類などを、上位プロセスノードから継承したフィーチャーセットで利用できるような仕組み」などと推察されている。

 Tower 65nmプロセッサは、Tower Semiconductorが得意とするBCD(Bipolar-CMOS-DMOS)デバイスの製造に適しているとされる。具体的には、アナログ回路(Bipolar)、CMOS(ロジック)、DMOS(高耐圧素子)を混在生産できる特徴がある。想定製品としては、車載デバイスや産業機械向けのプロセッサ製造に向いている。

 Intelでは、Intel Foundryの“主力”として「Intel 3」「Intel 4」を据えようとしているようだ。

●主力のプロセスノードたち

 パン氏のいう4つの評価軸を最もバランス良く満たし、コストパフォーマンスに優れたプロセスノードとして、当面の主力として提供されのはIntel 4やIntel 3だ。

 かつて、Intel 4は「7nm」、Intel 3は「7nm++」と呼ばれていたプロセスノードで、やはりTSMCにおける「4nmプロセス」「3nmプロセス」に相当すると言われている。

 Intel 3は、Intel 4あたりで実用化された「EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外線)リソグラフィー技術」を引き続き採用するプロセスノードで、2024年中に登場する予定の自社製CPU「Xeon 6プロセッサ」(開発コード名:Sierra Forest/Granite Rapids)で採用されている。

 用語になじみのない人もいると思うので補足しておくと、「リソグラフィー技術」とは、半導体製造における工程の1つで、製造する半導体の土台となる「ウエハ」に光を照射して回路パターンを描く技術だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください