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マツダが“赤い”新型「和製スポーツカー」実車展示! “市販化”進むロータリーマシン! RX500&RX-EVOLVとの関係は? 白もある「アイコニックSP」とは

くるまのニュース / 2024年5月10日 12時10分

2024年4月に開催された「オートモビルカウンシル2024」でマツダは、「ICONIC SP」「RX500」「RX-EVOLV」を展示しました。

■新たなロータリーエンジンの象徴!? アイコニックSPとは

 2023年に開催された「ジャパンモビリティショー」で世界初公開されたマツダの「アイコニックSP」。
 
 現在、市販化に向けた動きがあるなかで、様々なイベントでも積極的に展示されています。
 
 2024年4月に開催された「オートモビルカウンシル2024」では、「RX500」「RX-EVOLV」共に展示されました。

 マツダは、国内外のヘリテージカーが集結した展示イベント「オートモビルカウンシル2024」に、最新ロータリースポーツコンセプト「アイコニックSP」を展示しました。

 同イベントでのマツダによる展示テーマは、「ロータリースポーツカーコンセプトの歴史と未来」とし、ロータリーエンジンを搭載したコンセプトカーの中でも象徴的な3台が飾られてました。

 これは2024年2月1日付けで、ロータリーエンジンの開発グループを6年ぶりに復活させたことともリンクするもの。

 これにより、ロータリーエンジン開発に弾みが付くことに間違いはないでしょう。

 ただアイコニックSPは、あくまでコンセプトカーであり、市販の予定は現時点ではありません。

 それはマツダ自身が、ロータリーエンジンの魅力を最大限伝え、愛される存在として、ロータリースポーツカーが大きな役目を担ってきたと感じてるからでしょう。

 その象徴がアイコニックSPというわけです。それでは3台を紹介していきましょう。

 もっともクラシックな展示車である「RX500」は、1967年に送り出された世界初の2ローター・ロータリーエンジン搭載車である「コスモスポーツ」に次ぐ、スポーツカー開発の実験車として制作されました。

 その狙いは、コスモスポーツで達成できなかった時速200kmの壁を超えるというもので、空力特性を意識したデザインと運動性能の高いミッドシップレイアウトを備えたスーパースポーツカーでした。

 1970年の東京モーターショーでは、マツダロータリー車の未来を示す象徴として展示され、通常は影の存在である実験車でありながら、スーパースターとしても活躍。

 もちろん、実験車として、ボディサイズやレイアウト、機能性まで様々な検討が行われた結果が、後の初代サバンナRX-7開発の礎となりました。

 もう1台は、市販化へのロビー活動ともいえる役目を果たした「RX-EVOLV」です。

「RX-7」の生産と販売は続けられていたものの、経営不振から1996年にフォード傘下となったことで、次世代ロータリー車の開発が凍結されました。

 その決断を覆そうと、一部の技術者が立ち上がり、社内にあった「ユーノス・ロードスター」と手持ちの部品をベースに、秘密の自然吸気仕様のロータリー実験車を製作。

 そして、フォードより出向していた役員に試乗されることで、風前の灯火だったロータリー車の未来を切り開きました。

 ただ当時のスポーツカーの風当たりが強く、2ドアスポーツカーの自動車保険料が高騰していた米国事情を反映し、4ドアがマストに。

 新開発の自然吸気仕様の2ロータリーエンジン「RENESIS」と、クーペボディにコンパクトなリアドアを組み合わせた観音開き式ドアを採用したスタイリングを持つコンセプトカー「RX-EVOLV」として具現化され、1999年の東京モーターショーにて公開されました。

 その後、商品化に向けたリデザインされた試作車へと発展。2001年の北米国際オートショーにて世界初披露され、「RX-8」の名も公表されました。

 市販車は、2003年より販売が開始され、日本では2013年まで販売が続けられました。

■ロータリーエンジンの未来を示すコンセプトカー「アイコニックSP」とは

 そして、ロータリーエンジンの未来を示すコンセプトカー「アイコニックSP」は、2023年秋に開催された「ジャパンモビリティショー2023」にて世界初公開されました。

 軽量コンパクト、そして低いシルエットという特徴は、まさにロータリースポーツを体現したものであり、多くの来場者からも熱い視線を集めていました。

 そのスペックは、全長4180mm×全幅1850mm×全高1150mmのワイド&ローなスタンス。

 特に全高の低さは際立つもので、現行型ロードスターの1245mmやFD型RX-7の1230mmよりも抑えられています。

 また優れた運動性能を実現させるために、前後の重量配分もFD型RX-7やRX-8同様に、50:50とされています。

 最大のポイントであるパワートレインは、2ローターRotary-EVシステムを採用しています。

 これは待望の復活を遂げた発電用ロータリーエンジンを搭載するPHEV「MX-30ロータリーEV」のシステム同様に、ロータリーエンジンで発電し、駆動はモーターで行うというもの。また充電と給電が可能とされています。

 最大の違いは、ロータリーエンジンが、MX-30が1ローターに対して、アイコニックSPが2ローターとなることでしょう。

 ポイントは、発電エンジンの性能強化です。エンジン付きの存在を最大限活用することで、車重を左右するバッテリー容量とのバランスを図り、PHEVとしては軽めの1450kgという車重と370psという高出力化を両立させています。

 ただMX-30とは仕組みは同じでも、搭載のレイアウトは異なります。

 低いシルエットと前後均等とする重量配分を実現するために、MX-30のような横置きの前輪駆動車ではなく、縦置きに配置された後輪駆動車とされています。

 ロータリーエンジンをクルマ中央部に寄せて搭載するフロントミッドシップとすることで、低いボンネットを実現しているのは、歴代RX-7やRX-8と同じ手法です。

 ただ大きく異なるのは、駆動を後輪に伝達するプロペラシャフトを持たず、後輪側にモーターを配置して、駆動力を伝えること。

 このため、レイアウト自由度が高まり、その分、軽量化や重量バランスにも貢献できます。

 RX500とRX-EVOLVという2台が、マツダのロータリー史に多大な貢献を果たしたように、アイコニックSPも大きな功績を遺すモデルになることでしょう。

上段:「RX500」/下段:「RX-EVOLV」上段:「RX500」/下段:「RX-EVOLV」

 同車の搭載する2ロータリーエンジンは、水素などの様々な燃料を燃やせる高い拡張性を備えるとされるとし、新たな「ロータリー開発グループ」では、カーボンニュートラルな燃料に対応できる発電エンジンとして継続的に進化させることを掲げています。

 新世代ロータリーは、従来とは役目を変えながらも、その小型軽量エンジンである強みを活かした進化を図っていくのです。

 もちろん、その走りとサウンドは、他の電動車とは異なる魅力に溢れていることは間違いありません。ロータリーエンジン付きの電動車「アイコニックSP」は、ロータリーの未来が持続可能なことを示す、クルマ好きに夢と刺激を与える存在なのです。

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