クルマを買うならモデルチェンジの前?後? 注目のあのクルマは、こう変わった…知っておきたい周期や価格への影響
まいどなニュース / 2024年4月10日 12時15分
車のモデルチェンジとは
車のモデルチェンジとは、車種名を変えず内外装や構造、エンジンなどを変更することです。車の質が上がるだけでなく、ユーザーが車を買い替えるきっかけにもなります。
フルモデルチェンジの起源は、1920年代にGM(ゼネラルモーターズ)が導入した戦略と言われています。固定車種で人気を集めていたフォードに対抗すべくGMが販売中モデルのデザイン変更を行ったところ、ユーザーの買い替えを促すことに成功しました。
▽モデルチェンジにも2種類ある
モデルチェンジには、「マイナーチェンジ」と「フルモデルチェンジ」の2種類があります。
マイナーチェンジはフルモデルチェンジまでの間に比較的短いスパンで行われ、車の内外装や機能、装備などの一部を変更します。
これに対してフルモデルチェンジは長い年月を経て行われ、車の内外装から各種装備、エンジンなど全面的に刷新するのが一般的です。フルモデルチェンジをすると車の型式も変わり、「2代目」「3代目」などと呼ばれます。
【車の型式とは】
国土交通大臣が認証する自動車の分類指標のこと。構造や装備が変更されるフルモデルチェンジでは、車種の型式も変わります。車の型式は、車検証などで確認できます。
マイナーチェンジとは
マイナーチェンジとは、先にご紹介したように車の一部を変更するモデルチェンジです。多くの車種では3~5年ほどの周期で、フルモデルチェンジの前に1~2回のマイナーチェンジを行います。
マイナ―チェンジで変更されるのは、主に内外装や一部の装備です。構造やエンジンの変更はありません。マイナーチェンジ前後で「前期/中期/後期モデル」などと呼び方を分けることが多いです。
▽ビッグマイナーチェンジもある
マイナーチェンジの中にも、内外装を大幅に変更したり、パワートレインや新たなグレードの追加を行ったりする「ビッグマイナーチェンジ」というものがあります。
例えば現行の三菱デリカD:5は、2007年のデビューからから2024年2月現在までフルモデルチェンジを行っていません。しかし2019年にはビッグマイナーチェンジを実施。内外装を大幅に変更しただけでなく、予防安全装備を充実させ、走行性能では8速ATを採用しました。
▽一部改良との違い
一部改良や部分改良も基本的にはマイナーチェンジと同義です。ただしメーカーによっては、「マイナーチェンジよりごく軽微な変更」を指すこともあります。
またメーカーによっては、毎年少しずつモデルに変化を出す「年次改良」を行っています。
▽マイナーチェンジの例「アルファード」
3代目(30系)アルファードは、2015年1月~2023年6月まで販売されていたモデルです。2018年1月のマイナーチェンジを境に前期モデルと後期モデルに分けられます。
ビッグマイナーチェンジしたデリカD:5と比べて、外観の変化は少ないです。一方、外観以外ではエンジン性能の向上や安全装備の充実が図られ、乗り心地と走行性も向上しています。
フルモデルチェンジとは
フルモデルチェンジは5~10年ほどの周期で行われる、車種の全面的な刷新です。内外装の大きな変化に加え、エンジンや構造も変更されることが多いです。
初代モデルを皮切りに、フルモデルチェンジするごとに「2代目」「3代目」…と呼ばれます。またトヨタや日産の車では、「20系」など型式番号由来の呼び名も使われます。
▽新車でも中古車でも価格への影響大
一般に、モデルチェンジ前は新車の値引きが大きくなりやすく、モデルチェンジ後の型落ちモデルでは中古車相場の値下がりが起こります。
特にフルモデルチェンジでは見た目が大きく変化し、燃費性能なども向上していることが多いため、マイナーチェンジ以上に車両価格への影響が大きいです。
▽フルモデルチェンジの例「N-BOX」
N-BOXは2023年10月にフルモデルチェンジし、3代目がデビューしました。
2代目でも完成度が非常に高かったため、3代目は2代目と同じプラットフォームを採用し、パワートレインにも変化はありません。しかしエンジンは細部まで見直され、走りの質や乗り心地が向上しています。見た目もホンダ車らしい、愛らしくもユニークな外観になりました。
車を買うならモデルチェンジ前?後?
車を買うタイミングとして、モデルチェンジ前と後のどちらが良いかは悩ましいところです。どちらにもそれぞれメリットがあるので、ここでは3つのパターンに分けてメリットを整理しましょう。
▽モデルチェンジ前の新車を買うメリット
・大幅値引きを狙える場合がある
・リコールが少ない
・試乗できることが多い
モデルチェンジを控えている場合、ディーラーは在庫を残さないよう多めに値引きする傾向があります。またモデルチェンジ前であれば、それ以前の改良で問題点を解消していることが多く、予期せぬ故障などが起こりにくいです。
新車を買う中でもコスパ重視の人や「実物を見て買いたい」という人は、モデルチェンジ前を選ぶと良いでしょう。
▽モデルチェンジ後の新車を買うメリット
・見た目が新しい
・高性能になっている
・売却時の査定額が高くなる
モデルチェンジ後の車は内外装がスタイリッシュになっていたり、性能面が充実していたりします。特に近年は安全性能の違いが大きいです。また売却時には、当然ながら新しいモデルの方が高く売れます。
安全性重視の人や、定期的に乗り換える人にはモデルチェンジ後の新車がおすすめです。
▽型落ちモデルを中古で買うメリット
・中古車の中でも安く購入しやすい
・細かな点が改良されている
型落ちしたモデルは中古車価格が下がりやすいです。また細かい改良を経てモデルとしては成熟した状態なので、安心感もあります。
一方で型落ちモデルは安全装備などが充実していないことも考えられるので、気になる車種のモデルチェンジの経歴や在庫車両の年式による違いをよく確認しましょう。
(まいどなニュース/norico)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ホンダ ヴェゼル新車情報・購入ガイド 失敗は許されないマイナーチェンジ
CORISM / 2024年4月28日 11時56分
-
ホンダ新型「ヴェゼル」発売! オシャレ仕様「PLaY」何が変わった? ガソリン車が異例の4WDのみとなった理由は?
くるまのニュース / 2024年4月26日 16時10分
-
ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
レスポンス / 2024年4月25日 11時0分
-
トヨタ「新型ハリアー」そろそろ登場!? 斬新サメ顔&高出力化&安全装備強化か? 新たな「高級SUV」はどうなるのか
くるまのニュース / 2024年4月14日 11時10分
-
日産「エルグランド」改良発表も「早く全面刷新を!」の声続々! 次期型「E53」チラ見せも!? 新型に期待!
くるまのニュース / 2024年4月3日 14時50分
ランキング
-
1Googleの「約束破り」が示す検索市場の"危うさ" ヤフーへの技術提供制限で公取委が初の処分
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 8時20分
-
2政府・日銀 “不意打ち”為替介入か 早朝に一時4円超円高に
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月2日 16時53分
-
3GWの平均予算は「2万7857円」 過ごし方の3位「買い物」、2位「外食に行く」…「海外旅行」は1%
まいどなニュース / 2024年5月2日 7時50分
-
4「日本は貧乏な人が行く国」訪日客の素直な見方 「安くてコスパがいい」日本が陥っているワナ
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 13時30分
-
5「何の感情も抱かない」底辺校の生徒たちの異変 東海地方で30年働く先生が語ったこと(第1回)
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください