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子どもを2人欲しい人に伝えたい「年齢の現実」 エビデンスに基づく婚活と政策とは?

東洋経済オンライン / 2024年1月21日 11時30分

(写真:PanKR/PIXTA)

前回記事『「結婚ピーク」は男女ともに27歳という意外な現実』の「平均初婚年齢が結婚ピーク年齢ではない」という内容に驚愕した20代男性読者の方から、

【図表でわかる】第1子の平均出産年齢の現実

「今お付き合いしている女性にすぐにプロポーズしようと思います。男は30歳をすぎるまでいろいろ付き合っても余裕だ、などという錯覚に勝手に陥って、素敵な女性との出会いが目の前にあるのに、ないがしろにしていた自分に気づきました。本当に焦ったし、目が覚めました」

との報告をいただきました。

彼ばかりではなく、筆者の講演会でも「平均」という概念の統計的な意味をよく理解できていないことがもたらすライフデザイン上のミスについて、非常に恐ろしく感じた、という感想が後を絶ちません。

最初のメッセージをいただいた男性もそうですが、私が知る限り「子どもは欲しい、できれば2人欲しい」という結婚希望を持つ男性が非常に多いです。ですので今回は、子どもを「あまり難なく授かれる」統計的な時期について解説し、誤解に基づく無理な希望を社会が期待したり、婚活当事者が持ったりしないように解説をしたいと思います。

第1子平均出産年齢の意味

厚生労働省の出生統計を分析した結果を、今回は2022年の平均出産(授かり)年齢に注目してご紹介したいと思います。

まずは第1子出産(授かり)年齢です。前ほどではなくなりましたが、今でもたまにみかけることがある数値で、以前はよくこの数値の上昇をもって晩産化している(から大丈夫だろう)というイメージを強めている方が見受けられました。

第1子出産(授かり)年齢を見るうえで、2つ、注意すべき点があります。

1つ目は、男女の第1子授かり年齢差の縮小トレンドです。結婚に関して実態をはるかに超える年齢差のイメージや希望を持つ方が絶えませんが、出産についても同様で、子どもが欲しいから年の離れた若い女性との結婚を希望するという男性が結婚相談所や自治体センターで後を絶ちません。しかし、第1子出産(授かり)年齢の男女差をみてみると、2.0歳差にすぎません。

第1子出産年齢の男女差は2.0歳差

今の50代男女が20代だった1980年代半ばから1990年代半ばでみると、男女間の第1子授かり年齢差が2.5歳~2.9歳と約3歳差ありました。しかし、この年齢差も1990年以降年々低下して、2001年からは2.0歳~2.1歳で20年以上固定化されています。

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